終の住処

探し続けていた土地がようやく見つかった。と言っても100%希望通りではないのだがこのご時世では仕方がないのかなと思う。山手通りに近い場所で、港区からは少し離れることにしたが、近からず遠からずの場所だろうかと。もう夫婦2人なので今更豪邸を建てようなどとは少しも思っていないので広めの3階建4戸の賃貸マンションを作るイメージだ。一応3階に自分達は住むつもりだが、普通の言い方をすれば2LDK+2WIC+2BATHという感じだろうか。もう20年以上夫婦別寝室なのでそれぞれが(寝室、ワークスペース、クローゼット、バスルーム)を別々に持ち、LDKが共同で使う感じの間取りだ。それで200m2+テラスくらいを想定している。本来人間工学的には2人で150m2くらいまでが歩数や移動距離などを考えるとちょうど良いらしい(都会ではなかなか難しいが)。現在の家は間取りが悪かったりするので192m2でも狭く感じるが、200m2をゼロからプランするならセンス良くまとめられると思う。他の部屋も小割りにしないで100m2、150m2、160mにしたいと思う。ABODA LIFEというライフスタイルブランドの仕事もしているので、さしづめABODA RESIDENCEという小規模だが高級賃貸に属するようなものに仕上げたい。昔、THE SCAPEという家具付きのサービスアパートを造ったことがあったが、その経験も踏まえて良いものを作りたいと思う。イタリアの建築家ジオ・ポンティは「住まいにはトレンドを入れてはいけない」と言っていた。家は流行のアイテムではなく、愛すべき場所であると。そして自分が死んでも残るであろう建築物であり、普遍性が必要でもあると思う。良い建築と良い住まい。なかなかそれがバランスよく出来ているものは少ない。いくら施主だからといって好き勝手なものを作ってはいけないと思う。その建物が立地する道路や街の将来を考え、どういう存在物であり、どういう営みがそこで行われるかという、かなりの時間の経過と人間の生活の哲学を考えながら創り上げないといけないものである。30年先、50年先にでも魅力的であり続けるという仕事だ。ある意味、自分の知性の勝負事なのかもしれない。真のQuality of lifeが生まれる場にしたい。
写真はジオ・ポンティの集合住宅「カサ・ラポルテ」