海で泳ぐ

孫達はスイミングスクールに通わせたので上手く泳げるし、ホテルとかのプールも喜ぶが、海へ行きたいと積極的には言わない。おそらく人工的に囲まれたプールの方が安心できるのだろうが、ジジとしては是非海の男になってほしいと思っている。自分はいつ泳げるようになったか全く覚えていないし、誰かに教わった記憶もない。幼い頃の記憶は夏休みになると近所や母の実家近くの川で監視員のおっちゃんがいて50mくらいの長さのところにロープを張りその中で泳いでいた。また小学校の頃は夏休みに学校のプールが開放されていたので毎日午後になると学校のプールで遊んでいたので何となく泳げてしまったのだろう。中学になると友達と自転車で往復50キロの道をこぎ海に行った。これは海水浴というよりもサザエを取りに行っていたのだが当時は漁師の人に文句を言われることもなかったし、密猟云々も無かったので普通に取ればよかった。多い時は30個ぐらい持って帰ったと思うが、数時間海に入っている間はずっと泳いでいるわけで軍手にマイナスドライバーを持ってムラサキウニをよけながら、サザエを取るのが楽しかった。と共に海の生物も知ってゆくし、危険があるのもわかってゆく。下手にいろんな生物に触れてはいけない。あと潮の流れだ。ちょっとした岩と岩の間にも流れがあったり、離岸流が生じているところもある。強い離岸流にはまともに立ち向かってもダメで流されながら横にずれれば流れから離れることができる。あと潜れば冷たい水があったりもする。そういうのは海に入っていないとわからないので、海を知らない人はプールで知る以外の出来事が起きると慌ててしまう。大自然の前では人間は無力だけれど生きる術は覚えておかないといけない。また基本、海は塩水なので真水のプールや川よりは身体が浮くので、脱力して仰向けでいれば沈むことはない。この脱力が大事で慌てて焦ると身体は沈むようになる。脱力といえば、クロールで泳ぐ場合、短距離競走は別にして、長く泳ぐ場合はほぼ足は脱力して手に合わせてリズムを打つだけだ。何故ならバタ足の推進力は2割しかないのにエネルギーは8割使うからだ。また足に血液が行けば行くほど足は沈むし、その分水の抵抗を生む。だからクロールが辛い人は足を使い過ぎているのである。クロールは腕、肩甲骨で泳ぐものだ。肩甲骨から腕を伸ばせば10センチは伸びる。10センチの伸びはストロークにとっては大きい。大きなストロークになれば推進力は上がるのである。
毎日海で泳いでいるが、地中海は塩分濃度が濃い。それは身体の浮力でもわかる。普通に仰向けで大の字で浮くし、水面に対し垂直でも肺に空気を入れておけば首から上は水面上にある。カリブ海も濃度が高いが、要は海流の影響を受けなくて好天が続くエリアは濃度が高いのである。毎日泳ぐというよりは海散歩という感じだ。サメもいないし、危険生物も少ない。仰向けに浮いて水中ヨガをしていると羊水の中にいるようだ。大きな自然に優しく包まれているような気分になる。厳しい冬の日本海のような海や、ベーリング海の荒波などに比べたら最も優しい海だ。サーフィンでも危険な海を何度か経験したが、もう危険な波に挑むことはないだろう。また水中銃(スピア)フィッシングも何年かやっていたが、今は下手に殺生するのは抵抗がある。しかし、来週はSUPで少し遠くまでゆっくり行こうと思うし、幾つになっても海の魅力は廃れることはない。