三大好物

世界三大珍味はキャビア、フォアグラ、トリュフだが、自分的にはキャビア以外はそんなに触手が伸びない。フォアグラは脂肪にしか見えないし、トリュフも強すぎる匂いと味は殆どないのであまり…というわけだ。塩辛いものが好きな自分にはキャビアもあまりゴチャゴチャせずに、冷製パスタに合わせてくれるのが一番好きだ。またトリュフも白トリュフのパスタだけは美味しいと思う。次に日本三大珍味はカラスミ、コノワタ、塩ウニらしい。まぁ、3つとも嫌いではない。カラスミは大根と一緒によく出てくるが、カラスミ餅が好きだ。海苔で巻いてガブリではなく、餅とカラスミを一緒にチビチビとかじりたい。コノワタや塩ウニに至っては日本酒無しでは生かされないと思う。特に故郷の塩ウニと日本酒が口の中で混じり合えば、申し訳ないが絶世の美女とのキスよりもはるかに美味しいし、痛風街道真っしぐらである。塩ウニは熱々のご飯にも合うから夏の間は冷蔵庫に入れて、ほぼ1人で楽しんでいる。
しかし、三大◯◯というのはよく使われる表現だが、今日は三大好きな女優でもなく、三大好きな体位でもなく、それはいずれ書くという事にして、三大好物について書いてみよう。
俺の好きな食べ物第3位は魚卵の煮付けである。正月には必ず真鱈の子を煮付けるが、鱈だけではなく、 鯛や鯖、平目などの子はもっと繊細で美味い。またご飯とも合う。たまーに缶詰も買うが、やはり自分で煮付けたものが一番美味い。続いて第2位であるが、魚の干物だ。鯵や鯖だけではなく、カマスやイカなども美味い。焼き魚と干物を焼くのでは意味が違う。旨い魚はそのまま焼くのでも構わないが、干物は干すことで水分が出てアミノ酸が凝縮されるから旨みが増す。簡単な理屈なのだが、味は簡単ではないほど美味い。女性にはあまり好まれないが、中骨のまわりや、ヒレのあたりの旨みは最高だ。白金に住んでいた頃にテラスが広かったので白金星(しろかねぼし:白金干しという意味ね)というブランドの干物を作ったらどうかと考えたことがあって、実験しようとネットで干物用の網を買ってやろうとしたが、「カラスが来るから止めろ」とカミさんの強い反対にあいそのビジネスチャンスは見事に粉砕してしまった。さて映えある俺の好物第1位は…。鮑である。しかも蒸したり、煮るのは嫌だ。生のまんまがいい。身を殻から外し、粗塩でこれでもかというほど揉み倒すと鮑はカチンカチンになるのである。その固い身を薄く食べやすく切った刺身が一番好きだ。鮑はサザエなどと同じく夏の貝だが、海藻の旨みをたっぷり蓄えた日本海の鮑を冷酒で食すのはたまらない贅沢なひとときだ。今でこそ直径10センチくらいの鮑しか見かけないが、昔は20センチほどの大きな鮑を母の実家で見た(仕出し屋だったので)。そんな鮑だが、一つだけ熱を入れて旨い調理法がある。それは塩釜焼きである。たまたま自分で考えて作ったのだが(後でネットで見たらレシピが出ていた)、この世のものとは思えないほどの旨さだった。まずは鮑を洗ってアルコールで湿らせて少し柔らかくなった昆布を鮑に巻きつける(何重も巻く必要はない)。メレンゲ状の卵白に塩を溶き、その塩を厚手の皿に盛りその上に昆布で巻いた鮑を置き、上からまた塩をかけ全体を塩で覆い尽くす。その皿をトースターやオーブンで焼くのである。あまり焼きすぎると鮑が固くなってしまうので程々にしなくてはいけない(トースターで10分くらいだろうか)。塩の部分がいい感じに焦げたくらいで取り出し、塩をとり、昆布をとり、鮑をスライスして食べてみるといい。たっぷりの海藻の旨みがある鮑に更に昆布の旨みが入り、見た目は普通の鮑だが、その味は口では言い表せないほどの美味さだ。時の将軍徳川家康が生きていたら献上品としてお届けしたいくらいである。おそらく莫大な報奨金がもらえたのではないかと思う。
そんな鮑だがもう直ぐ季節になる。早く食いたいなぁ。以上俺の三大好物でしたー♪