THE LIFEFUMIO TAKASHIMA
ダイアリー2026.1.16

サックスよお前もか

アメリカを代表する百貨店のサックスフィフスアベニューがチャプターイレブンを申請し、事実上破産した。サックスは既にニーマンマーカスやバーグドルフグッドマンもグループになっており、日本で言えば三越伊勢丹が破産したようなものである。もちろん店舗は債権者達の協力も得て営業を続けるのだが、小売業界にとってはある種時代の終焉を感じさせるような出来事である。まだアメリカの百貨店で破産していないのはNordstromとMacy’sだけであるが、経営は厳しい状況ではなかろうか?

例えば、自分は今でも何かのついでに新宿に行って時間が余り、伊勢丹でも見てこようかなとなれば婦人服は別として上からじっくり見て回るし、何か面白いものでもあれば買うようになる。それは今の子達がSNSをだらだら見て、モデルの子達が来ている洋服を気に入り、画像検索でどこの服か探し、ECで買うという流れと同じなのだろうと思う。自分はぶらぶら売り場探索が楽しいし、女の子達はSNSをだらだら見ているのが楽しいのだ。

そう考えるとモノの買い方がこんなに変化しているのに、都心に大きな店を構え、その不動産コストや、人件費を払ってオリジナルならまだしも、セレクトでモノを売ろうとするところにもう無理があるのだろう。何でもある百貨店はつまり若い人達のライフスタイルには必要なくなってきたという事だ。ただ専門店の場合は事情が少し違って、どこでも買えるのじゃなくてその店かその専門店のECサイトでしかモノを買えないので、まだ店舗というのはショールームも兼ねた形で存在出来る、あるいは世界観を魅せるという機能もあるだろう。

ただそうやって、どんどんECに行くのは仕方のない事なのだが、例えばNYの5番街。バーニーズがなくなり、ヘンリベンデルがなくなり、閉店はしていないがサックスとバーグドルフグッドマンが無くなったらもう5番街ではなくなってしまう。つまり店舗は大事な街を構成する要素なのだ。自分はほんと世界中を見て、良い店舗というのがどんどん減っている気がする。そしてLVMHなどを代表するブランドばかりが出来てつまらない通りが多すぎる。

そろそろ次の潮流が欲しい。次に通りを彩るのはどんな店だろうか。以前倉庫だったソーホーはギャラリー街に変わった、そして今はブランド街だ。ミットパッキングも今やファッションだし、チェルシーはギャラリー街だ。どんどん街は変化し、違う様相に変わってゆく。

日本も同じようにつまらない街が増えてきた。またビルばかりになり、渋谷なんかもう行こうとも思わない。世界中に新しいチャレンジャーが欲しいなぁ。